【モザイク画】って。
一言で説明するのはその言葉が広義で使われているのでほぼ不可能なのですが、、。七歩美モザイコでは、イタリアを中心とするモザイク遺跡を元として再現するモザイクアートの技法や歴史を通して、奥深いモザイク芸術の世界観をご紹介しています。
紀元前には細密な写実技法が確立していた古典モザイクの世界。レオナルド・ダ・ヴィンチの時代に成熟した油絵技法が15世紀だとすれば、モザイクの世界がいかに奥深い世界なのか。モザイク史に親しみを感じてもらえることで、古典モザイク作品や制作に少しでも興味を持っていただけたらうれしいです!
古代ローマ【オスティア・アンティーカ】の床モザイクデザイン
古代ローマの都を商業的に支えながら発展したローマ郊外の港町オスティア。ここではオスティア・アンティーカ遺跡に残る床モザイクの中で、幾何学文様のデザイン床を取り上げてみます。
オスティアではギリシャやエジプトで既に成熟したモザイクの写実的細密表現、一般的にマイクロモザイク※1 と呼ばれる技法より、急速に発展する都の大規模な公共的工事の目的で、広い面積の床をモザイクで埋める(装飾する)必要がありました。
黒と白の組み合わせによる幾何学文様のモザイク床表現がすごいのです!
※1 マイクロモザイク は、イタリア語では、オプス フェルミクラトゥム/Opus Vermiculatum と呼びます。ここでは詳細に触れず、[写実的細密モザイク画]と言うにとどめます。
ドムスやインスラの室内装飾 モザイク床
人口拡大する古代オスティアの都では、富裕層の邸宅ドムスや、中流・低所得層のクラス共同住宅、インスラが多く建設されています。雨風、湿度にも強く耐久性のあるモザイクは、当時の暮らしに相応しい建材でした。
石を四角(長方体)に切り出し装飾を描く技法、オプス・テッセラトゥムによる幾何学文様デザインのバリエーションからは、当時の職人のチャレンジ精神を感じますね!
幾何学文様の古代ローマモザイク断片を作ってみよう
モザイク古典技法
オプス・テッセラトゥム/Opus Tessellatum
古典モザイク技法は、石の切り方、並べ方、また材料により10種くらいの技法区分がされています。オプス・テッセラトゥムは、白黒や、色の石材を長方形(床に使用する場合は立方体より長めのテッセラに切り出し、厳密には楔形で地面の方向がやや細い)のテッセラで、幾何学文様や主題となる絵柄を作る技法。3世紀に普及。
後記 果てしないモザイクの歴史を追うだけでも大変なのに、真似して作ろうとするととてつもない手間隙がかかるもの。
モザイク教室では、「モザイクの基礎理解」のために、幾何学文様の複製から始めておりました。モザイクのある風景をお伝えしつつ、モザイク史背景の説明不足を補う目的で、本記事をまとめています。
古典モザイクを作ってみませんか?
七歩美モザイコでは、伝統的なモザイク表現から、現代的にアレンジしたモザイク表現まで、イタリアでの学習と研究を基礎に、日本の暮らし向きに合わせモザイク技法を親しみやすくお伝えしています。
「ちょっとこれはおもしろいかも!?」とピンときたあなたも、新しい趣味を始めてみませか?モザイクアートは、古代ローマ職人にトリップする楽しさです。
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