保護中: ご像を飾るモザイクアート・全校1050人制作

清泉女学院中学高等学校・校舎中庭に、学校創立者聖ラファエラ・マリア（1850-1925)像を飾るモザイクアートが完成しました。

聖ラファエラ・マリア帰天１００周年

帰天１００周年を祝う記念行事として中学生、高校生、全校生徒約1050人の手によりモザイクアートが制作されました。また学校中庭スロープの階段には、階段アートが実施されました。スペイン・セビーリャから直接取り寄せた絵柄入りのスペインタイルを生徒が直接階段に貼りこみました。

聖ラファエラ・マリア帰天１００周年　ご像背景を飾るモザイクアート　清泉女学院中学高等学校全校制作　指導ナホミモザイコ　実施2024年

【PAZ Y ALEGRI’A】（平和と喜び）聖ラファエラ・マリアのお言葉

生徒制作モザイクアートの言葉【平和と喜び】・左右のパターン装飾は、校長先生、教頭先生による制作

聖ラファエラ・マリア帰天１００周年記念シンボルマーク　生徒の手によるモザイクアート制作　指導ナホミモザイコ

聖心侍女修道会の紋章　生徒の手によるモザイクアート制作

ご像背景をモザイクアートでなんとかしたい

「聖ラファエラ・マリアのご像背景が殺風景でモザイクアートでなんとかできないだろうか」と相談を受けたのが行事年度前の暮れでした。年明けさっそく学校へ出向きました。校門向かって左手奥、三方向レンガ色の校舎が囲むご像前の中庭前面には、鯉の泳ぐ噴水がキラキラ光っていました。その奥に反射の強い薄ベージュ色のタイル背景に１メートルより少し高い白いご像がありました。広い中庭奥に凛と存在される繊細なご像の存在を全校制作のモザイクアートで際立つものにするにはどうしたら良いか。

背景全体をキャンバスと見立て使う大きな壁画よりも、真っ白いスッとしたお姿の優しいご像には、イタリアの教会で見受けるアーチ型の装飾モザイクが相応しいと感じました。

清泉女学院中庭のご像　モザイクアート装飾プロジェクト前

ビザンティン芸術を継承するモザイクアートの絵柄

ご像背景を飾るモザイクアートの絵柄は、聖ラファエラ・マリアの故郷南スペインの風景からオリーブやオレンジが選ばれ、清泉の象徴としての水の入った壺や百合の花、天井には、ビザンティン時代のモザイクを象徴するラヴェンナの星空をデザインとして取り入れています。

モザイクアート委員［ラヴェンナチーム］を募集し、各学年クラス全員でモザイクアート制作に挑む

全校１０５０人が関わるモザイクアート制作のプロジェクト。年度最初に各クラスの中でモザイク制作に挑戦してみたいラヴェンナチームを数名選出しました。週に一度放課後集まってメンバーと試作や意見出しを繰り返し、全校制作の本番に向け準備しました。実施本番にはクラス内で制作するパターン制作と、ラヴェェンナチームが美術室に集まり難しい絵柄を集中して制作しました。美術室では橋本先生（モザイクアートHASＨIMOTO））の指導と、美術の北村先生にご協力いただきました。

クラス毎のパターン制作は、アーチの柱両脇を飾る大理石を使った幾何学パターンを少人数のグループになって制作しています。週末にはOGや、保護者、放課後に教職員の制作参加もあり、清泉女学院関係者みんなでご像を飾るモザイクアートを制作しました。

階段のタイルアート

階段スロープは、シスターのご提案でスペイン・セビーリャのタイル工房に直接発注した絵付きタイルを使い、階段アートが生徒達によって施されました。絵付きタイルの配置は、モザイクアート委員が協力して検討しています。９種類の絵付けタイルを並べるのは簡単なようで難しい作業でした。委員の生徒が実際タイルを並べながら意見を出して取り組みました。

生徒によるスペインタイル装飾　中庭階段スロープ　清泉女学院中学高等学校

生徒の手により絵柄入りスペインタイル装飾　学校中庭スロープ階段　指導ナホミモザイコ

スペインタイル装飾前の階段スロープ

聖ラファエラ・マリア帰天100周年　カトリック司祭による祝福「平和祈念ミサ」

Paz y Alegr’ia（平和と喜び）「平和と喜びの人となりましょう」聖ラファエラ・マリア

聖ラファエラ・マリア帰天100周年　神父による祝福「平和祈念ミサ」清泉女学院中学高等学校

聖ラファエラ・マリア帰天100周年　カトリック司祭による祝福「平和祈念ミサ」清泉女学院中学高等学校

清泉女学院中学高等学校　学校創立者聖ラファエラ・マリア帰天１００周年　全校モザイクアート完成

モザイクアート完成「平和祈念ミサ」式典後　モザイクアート委員（ラヴェンナチーム）と記念撮影　清泉女子学院中学高等学校

ビザンティン芸術の聖地イタリア・ラヴェンナから清泉の地へモザイクアートの伝統を

モザイクアートには様々な手法があります。この度ご像光背や、天上の星に使った材料は、黄金のテッセラを製造するヴェネツィアの工房から直接買い付けました。モザイクアートの手法は、ラヴェンナ伝統のビザンティンスタイルを継承しています。モザイクのピースにはズマルト/smalto と呼ばれるヴェネツィアガラスの色ガラスと、大理石を割ったものを使用しています。生徒はこうしたモザイクの材料を専用工具で割るところも体験しています。