2021年9月1日から、イタリアの高速列車(新幹線)利用時、デジタルワクチン接種証明[グリーンパス]表示が必要となりました。フレッチャロッサ/Frecciarossa、インテルシティー/Intercity、イータロ/Italoなどが対象。列車乗車時、グリーンパス、あるいは同等の証明書提示が求められます。
フィレンツェ中央駅〜ボローニャ中央駅 フレーチャロッサで移動
フィレンツェ中央駅(フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅/Fireze Santa Maria Novella) からフレーチャロッサ/Frecciarossa(国有鉄道)を利用し、ボローニャ中央駅/Bologna Centrale に移動しました。イタリアの高速鉄道は他に、私鉄のイータロ/Italoがあります。
日本のワクチン接種証明書(紙)は有効?
列車利用前日に、フィレンツェ・カンポ・ディ・マルテ/Firenze Campo di Marte(Firenze S M.N駅の隣駅)に出向きました。フィレンツェ中央駅の改札は観光客等でいつも混んでいるので、地元客利用のフィレンツェ・カンポ・ディ・マルテで、グリーンパスについて確認するためです。
しかし、駅構内の窓口は閉鎖。乗車情報を得られないだけでなく、窓口で切符も買えないので、駅の自動販売機を利用するしか切符購入の方法はありませんでした。昔に比べ自動販売機の性能は向上したとはいえ、なんとなく信頼できないイタリアの自動販売機(笑)、、。
自動販売機ではグリーンパス入力はありませんが、電話番号の入力事項がありました。
ワクチン接種証明書
フレンツェ中央駅で乗車前、日本のワクチン証明書の有効性を確認
列車乗車日、乗車時間の余裕を持って、フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅へ。
駅構内のプラットホーム前には、高速線用と、ローカル線2種類に分けられたゲートがあり、プラットホームでグリーンパスチェック(スマホアプリのバーコード表示を係員がスキャンします)しています。
(基本、イタリアの駅は、改札口はなく、自由に駅構内を行き来できますが大きな駅では、ゲートが設けられていることがあります。)
ゲードに立つベストを着た係員にワクチン接種証明書のコピーを見せつつ質問。
質問1人目「日本のワクチン接種証明で、フレーチャロッサに乗れますか?」
答え「ノン・ロ・ソ/Non lo so. ファルマチーア/Farmacia(薬局)で聞いてみて」
若い男の子の回答は、(わからないから薬局で聞いてみて。)でした。
薬局で聞いてもラチが開かないと感じた私は、切符売り場に向かいました。
切符売り場周辺に立つ赤いベストを着たお客様サービス(セルヴィッツィオ・クリエンテ/servizio cliente)の二人組の女の子に質問。
質問2人目「今日午後、フレッチャロッサでボローニャに行きます。私は日本人で、日本の接種証明を持っています。これはグリーンパスと同等の書類ですが、これで、乗れますか?」
答え「ポリツィオット/poliziottoに確認して!」
質問「え?警官??どこですか?」
答え「プロープリオ・リ・ダヴァンティ(そこ、前にいる警官に聞いて!)」
指差す先を見ると乗客が行き交う駅構内に、二人組の警官がおりました。
質問3人目「日本の証明書で列車に乗れますか?」
警官に、ワクチン接種証明書を見せると、用紙を眺めながら、スマホを取り出して検索。
答え「ジャッポーネ・シ(日本はOKだ)」
si(シ)を聞いて内心安心したものの、警官は用紙を眺め続け、
「スカドゥート(期限切れじゃないか)」と言いがかりをつけてきました。
私「いいえ、これは、証明書の発行日で、有効期限ではありません。」
ワクチン接種証明書に記載された事項や、ワクチン接種日の説明をし、
「この証明書に有効期限はありません。7月26日に発行された書類です。」と説明を繰り返しました。
警官は「一年は有効。」とつぶやきながら、「バ・ベーネ」と、書類を返してくれました。
私「最終的には、だれがワクチン接種証明の確認をするのですか?」と聞くと、「車掌/capo treno」だと返ってきました。
フィレッチャロッサ乗降
アパートに戻り、荷物を持って、フレンツェ駅へ再び。乗降ゲートに向かいました。グリーンパスは、スマホにバーコード表示し、係員が次々スキャンして、ゲートを通過する仕組みです。日本の証明書はまだデジタル化されていないので、都度、口頭で必要事項を伝えます。この時の係員は30代くらいの男性で、問題なく通過できました。
日本のワクチン接種証明書(ワクチンパスポート)は、2021年9月現在はデジタル化されたものではなく、紙の証明書となっています。長距離列車乗降時だけでなく、レストランやバールの屋内、美術館などの入館にグリーンパス表示が必要です。認知度が低いので、利用都度、駅や美術館入館などで口頭説明が必要ですし、判断は、都度人によって違います。
ワクチン接種証明書原本はいつでも見せられるように所有していますが、列車乗降時、美術館入館時、レストラン利用時などひんぱんに出し入れする必要があるので、コピーを取って利用しました。当面、パスポートと同様に、海外渡航時には必要書類です。接種証明がない場合は、48時間内のPCR陰性証明書を提示することにより、乗車・入館・入室等が認められます。
海外渡航用の新型コロナワクチン接種証明書について(厚生労働省)
海外渡航用の新型コロナワクチン接種証明書が使用可能な国・地域一覧(9月3日現在)
イタリア外務省 情報
Focus: Cittadini Italiani in rientro dall’estero e cittadini stranieri in Italia
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