テッセラ/tessera の芸術
モザイクアートは、石やガラス、タイルなど硬質な材料を専用工具で砕いた破片(はへん)を使い作品を作り、建築やインテリアを装飾するアートです。
絵画の絵の具が、モザイクアートの材料にあたります。テッセラと呼ばれる破片で構成する装飾表現は古代地中海地方ですでに実用化されています。材料に小さな玉石を使ったモザイクや、サイコロ状に切り出した自然石、テラコッタや貝殻、青や緑などの色ガラスなどが挙げられます。
自然石の色味や形を巧みに組み合わせ、細やかな絵柄やデザイン性の高い幾何学文様を描くモザイクの技法は早い時代に確立していました。
古い時代のモザイクアート材料・石材、色ガラス、金のテッセラ
モザイクアートは、古代ギリシャ・ローマ時代には主として石材を用いた床装飾用途に、その後聖職者の棺や洗礼桶、邸宅の噴水などの装飾へ、キリスト教が普及する次の時代には色ガラスや金箔のテッセラが使われるようになります。
石・大理石 sassi/marmi
河原の丸石、大理石
テラコッタ terracotta(テッラコッタ)素焼き
ガラス vetri
ガラスも古くから使われています。ビザンツ時代になると、色のバリエーションが増え、美しい教会壁画を彩る材料となりました。金箔を貼った金のテッセラ(モザイクピース)は、モザイク画の象徴とも言えるでしょう。
ズマルト Smalto/Smalti
ズマルトとは、ヴェネツィアの伝統的な工房で生産されている、モザイク用色ガラスの総称です。
近代・現在のモザイクアート材料
ガラスタイル
伝統的なズマルトガラスと区別して、工場生産の定型ガラスを、ナホミモザイコでは、ガラスタイル と称します。この分野では、イタリア・ビザッツァ社のガラスタイル が有名です。職人的なモザイク作りと一線を画し、産業ベースで、デザイン性の高いモザイク作品を打ち出しました。
タイル
様々なタイル
「モザイクタイル」という言葉が知られていますが、モザイクタイルは、一般的な10センチ角のタイル と区別して、1センチ角程度の小さなタイル の総称です。多治見製品のモザイクタイルはモザイククラフトにも人気です。
まとめ
モザイクアートは幅広い用途に対応し、様々な材料を使った表現が可能で、耐久性が高く更に長い歴史を含有します。現在なお世界各地で様々な表現が試され、さらに発展しています。廃材利用も可能な観点からSDGsに相応しい芸術表現と言えるでしょう。
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